なぜ女性の手は荒れやすいのか?
手は皮脂腺がないためカサつきやすい
女性の手はとても荒れがちです。これには大きく3つの理由があります。
1つ目、手は心臓から遠いところにあるため、どうしても血行がわるくなりがちなため。新陳代謝が滞り古い皮膚がターンオーバーしづらい部位なので荒れてしまうのです。
2つ目の理由として、手のひらは、肌の他の部位にくらべ角質層が厚く、皮脂腺がないため、乾燥しやすい特徴があるから。
最後に、手には大きな負荷がかかります。ものを握ったり、こすったり、たたいたり、洗ったり。そんな刺激が多いのも、手がカサつきやすい原因です。
誤った手洗いが手荒れを招く原因に
誤った手の洗い方も問題。手を洗うときはぬるま湯で十分。石鹸は多少洗浄力が落ちても刺激の少ないものにしましょう。食器を洗ったり、洗濯をしたりするときも熱いお湯を使うのをやめましょう。
食器洗いの洗剤には油汚れを落とすために強力な界面活性剤が入っています。当然、手の肌の皮脂も溶かす力があり、肌のうるおいを奪います。食器洗いのときは、ゴム手袋をするか洗剤を薄めて使うようにしましょう。
炊事や洗濯時に手に刺激を与え続けると、肌のバリア機能が低下し、湿疹、アカギレなどの手荒れをおこすようになります。これを「主婦湿疹」といい、乾燥肌になりやすい冬期にとくに多くなります。
手肌の状態別ハンドクリームの選び方
水を使った後は、こまめにハンドクリームか保湿剤をぬるようにします。手を拭いた後の、まだ肌の角質層が水分を含んでいるときに、ていねいに全体にぬりましょう。
ハンドクリームにはさまざまなタイプがあります。肌質や肌の状態によって選びましょう。
カサつき肌の予防には?
ビタミンA入りのクリームを選びましょう。ビタミンAは脂溶性ビタミンの1つで、皮膚や粘膜を正常に保つ効果があります。
カサついた手には?
尿素やヒアルロン酸の入ったクリームを選びましょう。尿素は角質を柔らかくする角質軟化成分が含まれています。またヒアルロン酸の水分保持機能は手に潤いを与えてくれます。
しもやけができやすい手には?
ビタミンE入りのクリームです。ビタミンEには血管拡張作用があり、血流により肌を温めてくれます。
ヒビ、アカギレなどの保護には?
抗生剤入り軟膏かグリセリン入りのクリーム。ヒビやアカギレは手に外傷を負った状態ですので、手を保護してあげることが重要です。
ただし肌に合わない場合や、とくにかゆみや痛みをともなう場合は皮膚科専門医に相談しましょう。